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今日もちょっと楽しい

サッポロ「麦とホップ 魅惑のホップセッション」

サッポロ麦とホップ 魅惑のホップセッション」を飲みました。

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この時期にピッタリな瑞々しい色合いでシャイニーなデザインの缶です。

麦とホップ発泡酒の中ではビールらしい方だと思います。

今回は特にホップを売りにしていたので気になりました。

2種類のホップを使用しているそうです。

グラスに注ぐと発泡酒にしてはだいぶ濃いめの色をしています。

飲んでみるとパッションフルーツの甘く芳醇な香りと柑橘の爽やかな苦味を感じました。

これは・・・ホップの逆転現象が起きている!

「普通のビール」よりもホップをよく感じるという意味です。

発泡酒特有のツーンとする刺激を感じますが普段飲みとしては十分な出来になっていると思います。

これを普通のビールでやって欲しいですがそうすると値段が高くなるので発泡酒でホップ感をなんとか堪能できるようにしているのでしょう。

でもビールほどのボディはないし、なんとももどかしい・・・。

 

僕は今まで発泡酒は税率の対策のためだけの安いビール風飲料だけを指していて、クラフトビールメーカーが出す副原料が入ったものは正統なビールとして捉えていました。

例えばヤッホーの「水曜日のネコ」とかは缶に発泡酒と書かれているけど自分の中ではビールといった具合にです。

でも今度からそれもちゃんとビール扱いになるようです。

www.jiji.com

これによって発泡酒とビールの線引きが品質でしっかりと分けられるようになるでしょう。

日本のビール文化はもっと多様性を持てるようになるのでしょうか。

値段だけに縛られないで美味しいビールを求める気運がもっと高まるといいな。 

アメリカのファンタジー映画はリアル(映画「タイタンの戦い」感想)

タイタンの戦い 

 

タイタンの逆襲

タイタンの逆襲 (字幕版)
 

名作映画のリメイク。

前作ではパペットを使用したコマ撮り映像でしたが今作はもちろん全編CG。

内容はギリシャ神話+スターウォーズロード・オブ・ザ・リング

スターウォーズロード・オブ・ザ・リング毎回言ってるな。

物語構造論で成り立っていることを考慮したとしても2つの映画のシーン・キャラクターの影響が大きかったように思えます。

 

アメリカの大作映画を観ると感心するのが特殊効果映像のリアリティーです。

質感はもちろんですがその動きに物理的な法則をちゃんと絡めているのです。

慣性・重心・軽重の影響が現実の物体と同じように働きかけます。

それらがありえないはずの存在に対して現実的な説得力を与えています。

タイタンの戦い」ではメデューサの首を切り、胴体が落ちていく時も尻尾から先に落ちて勢いがつき、胴体では支えきれずに引っぱられるように落ちていきます。

 タイタンの逆襲のクロノス(超でかくて超やばいやつ)も腕の振りを追うようにマグマや岩が撒き散らされます。

 

ギャレット版「ゴジラ」でも尻尾の動きは付け根から動きが伝わり前の部分を後ろが追う鞭のような軌跡を描きます。

 その表現がまあかっこいい。

GODZILLA ゴジラ(字幕版)
 

 

方や日本の「シン・ゴジラ」では尻尾はゆらゆら揺れる感じでした。

咆哮時のプルプル感もスケールやリアリティーを表現できているとは言い切れない出来だったように感じます。

おっと、またシン・ゴジラ嫌いが出てしまった。

 

"ATOM"でもアトムが戦闘機の銃身を曲げる時にテコの原理を使っているのが細かいな〜と感心しました。

ちなみにあの戦闘機と兵士ってスレーブⅠとボバフェットをモデルにしてるよね。

内容は原作初期に敬意を十分に払われつつ子供向けで観やすい映画でした。

アトムも日本ではなくアメリカで映画化されたってのがちょっと寂しい気もしますね。

 

日本と比べがちになってしまいますが、特殊効果面での完成度はアメリカの方が上と言わざるを得ません。

それは単純に予算の規模の問題ではなく、リアリティー追求のために科学的な視点を持ち込むことを重要視するかどうかの考え方の違いなのではないでしょうか。

しかしアニメの表現では論理の重力から解き放たれた日本的な考え方は逆に自由さを生んでいるようにも思えます。

 

「飲めない酒は無い」人必見

「アルコールなら何でも飲めるぞウハハハハ」と豪語する人がいますが、そんな方にはまずアブサンを飲んで欲しいと思います。

もう知ってるし好きという方は相当の通です。

知らないのに何でも飲めると言っていた人はまだまだ世界が狭いですな!

 

アブサンとはヨーロッパで親しまれている多種なハーブを漬け込んだお酒です。

ハーブの香りに強いクセがあってアルコール度数も高いのでかなり飲みにくい部類だと思います。

主なハーブに「ニガヨモギ」が使われていますが幻覚作用があると言われていて一時期使用を禁止されていたので怪しい雰囲気さえあります。(今は解禁)

 

多くの芸術家にも愛好されているお酒としても有名です。

これはゴッホがパッケージに使われています。

 ゴッホアブサンを飲みすぎて精神が不安定になってしまったという説があります。

耳を切り落とした時にも飲んでいたとか。

 

ロックとも親和性が高く、マリリン・マンソンもプロデュースしています。

アルコール度数は66.6度と獣の数字になっています。

どうやって合わせたんだ。

 

これはポピュラーなペルノ。   

ペルノ アブサン 700ml フランス

ペルノ アブサン 700ml フランス

 

 

 

水割りで飲むときはゴブレット(脚つきグラス)に

La Rochere(ラ・ロシェール) Absinthe アブサングラス300cc 608001

La Rochere(ラ・ロシェール) Absinthe アブサングラス300cc 608001

 

 

このスプーンを置いて、その上に角砂糖を載せます。 

 

 

 そして角砂糖にアブサンをかけ、染み込ませてからマッチで火をつけます。

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ファイヤー!!

盛り上がる瞬間です。

見えにくいですね。

 

その後角砂糖に専用容器から水を少しずつ落としていき水割りを作ります。

 

しかしこれがまあ飲みにくい!!

初めて飲んだ時は全然受け付けなくてテンションが下がってしまいました。

でも別のバーでカクテルを飲むと結構美味しく感じました。(←懲りないタイプ)

中でも僕はASGというカクテルが好きです。

レッドブルで割ったりするのもオススメです。

そうやっていく内に水割りでも飲めるようになってしまいました(笑) 

 

東京にはいくつか専門店があるので興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。

ちなみにアブサン好きはキャラの濃い人が多いですし、お店の雰囲気もかなりロックだったりするのでちょっと行きにくいかもしれません(笑)

新宿の「オルタナティヴ」なんかは特にそうですが、飛び込んでみると新しい世界が開けると思います。

厨房でタバコ吸うハンバーガー屋

大須ハンバーガーショップへ行きました。

大須では2件目です。

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60年代くらいのアメリカの雰囲気を演出しているお店で本格的な感じがするなと気になっていたお店です。 

 

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初めてのお店ではやっぱりチーズバーガーを頼みます。

かなり大ぶりで平べったいバーガーです。

チーズのサイズで大きさがわかるでしょうか。

店員さんに「野菜を挟んでお召し上がりください」と言われました。

初めから挟んで持ってきてくれた方が楽だな。

もともと水分の少なめなパンがよく焼かれていて固めの食感です。

かなり珍しいタイプです。

固いし大きいので食べ進んでいくうちに疲れてしまいました。

うーん、悪くはないけどな。と思いながらキッチンに目をやるとなんと料理人が厨房内でタバコを吸っています。

うわ・・・これはないわ。

中華街で調理台に足を置いている料理人を見た時以来の驚き。

さすが東アジアのおおらかさ。

喫煙マナー後進国としてアメリカよりも自由さを発揮しています。

もう二度と行くことはありません。

死を意識した風景

自殺した画家が最後に遺したという絵画作品の記事を読みました。

 

reki.hatenablog.com

 

死は特に人々の興味を引くものなので、これらの作品を観る人はその中に何か見出そうとすると思います。

作家が自らの死への意識を作品に反映しようと意図しているかどうかに関わらず。

 

僕が衝撃を受けた写真集があります。

清野賀子さんの「至るところで心を集めよ 立っていよ」という作品です。

至るところで 心を集めよ 立っていよ

至るところで 心を集めよ 立っていよ

 

特徴もない住宅街のありふれた風景の写真なのですが何故か心惹かれてしまいました。

人が写り込んでおらず色も少ない景色に寂しさ、閉塞感を感じました。

だけど僕はこれがとてもいいなと、この視点が好きだと共感する思いでした。

もっと他の作品も観たくなったのですが彼女の作品集は2作しかありません。

なぜならこの2作目の完成を待たずして自殺してしまっていたのです。

それを知って衝撃を受けました。

カメラを持ちあの街を歩き回っていた時、彼女の意識は死に向かっていたのだろうか。

この作品のこと、死を意識した人のこと、またその人の視点に共感した自分のことが頭から離れることはしばらくありませんでした。

 

つい最近YouTubeネルケ無方(むほう)さんというドイツ出身で日本で住職をしていらっしゃる方のお話を聞きました。

ネルケ和尚が住職を務める安泰寺のHPに訪問する人たちの検索ワードに「自殺」が多いとのことでした。

自殺したいと考えている人たちが安泰寺のこのページにたどり着くということです。

antaiji.org

死にたいと考えている人にとってかなり手厳しいように思える前置きで始まりますが、最後の方に書かれている境地に立ったならばとても心が軽くなるでしょう。

僕は死にたいと思ったことがないので、この文が真剣に悩んでいる人にとって心に響くものかどうかはわかりません。

だけど検索してきた人たちにとって救いになればいいなと思います。

その些細な行動を起こしたというだけでも生きたいという気持ちの表れだと思うからです。

ヤッホーの楽しいよりみちは続く

遅ればせながら今年も発売されたヤッホーブルーイング「僕ビール、君ビール。 続よりみち」をゲットしました。

近所にないから焦った〜。

やっと飲めますが、今回はなんと去年のよりみちと飲み比べをしようと思います!!

 

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左「よりみち(2016年)」 右「続よりみち(2017年)」

カエルの手にするものが本からカメラになっています。

おしゃれさんだな〜。

 

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後ろ。

 

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原材料表記は変わっていませんが、アルコール度数は去年が4.5%で今年は5%と若干上がっています。

レシピはもちろん変わっているでしょう。

 

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まずは今年の続よりみちからいただきます。

トロピカルフルーツの香りは健在ですがよりホッピーになっています!

これは美味しい!!

個人的には去年より好きかもしれない。

セッションIPAとまではいかないまでも軽さを備えたホップ感が素晴らしい出来栄えです。

これは初夏にぴったりだわ。

 

 

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そして去年のよりみちです。

なぜ去年のものがまだあるかというと、企画の「ビールの味を変える方法」のために寝かせていたわけではなくて身内の冷蔵庫で眠っていたものを発掘してもらえたからです(笑)

 

mariostang.hatenablog.com

 

しかし1年以上はちょっと長いな〜。

さすがにまずくなってるんじゃないのと不安になりながら飲んでみました。

トロピカルフルーツの華々しい香りは薄れていましたが、小麦由来と思われるバナナ香とまったり感が強くなっていました。

ミルキーな感じもあってバナナシェイクのようでした。

これは想定外の美味しさだ!

さすがにあと引く酸味はありましたけどね。

今これを飲める人はそうそういないはずなので貴重な経験でした。

皆さんも今年の続よりみちを買いこんで1ヶ月ごとに味わってみてはいかがでしょうか。 

 

よりみちは限定商品なのでそろそろなくなってしまうでしょう。

もう置いていない店舗も多くなっています。

でもローソン行脚をしてでも手に入れる価値はあります。

ローソンのお菓子もヤッホーのビールに合いますよ。

 

 

mariostang.hatenablog.com

 

mariostang.hatenablog.com

 

ロッキーみたいな日本映画を教えて欲しい

映画ロッキー・ザ・ファイナルを観ました。

 

「エイドリア〜ン!!」でおなじみロッキー・バルボアが主役のボクシング映画です。

 正直クリード/チャンプを継ぐ男」を観る前に前作を押さえておこうと軽い感じで観ました。

 

クリードは去年公開され大絶賛を浴びた映画だったので興味があったのです。 

でも僕はこれはあまり面白いと思えなかった。

主人公の行動にあまり共感できなかったし恋愛パートがかったるい。

性格にリアリティがなくてサイコパスっぽささえ感じてしまいました。

試合も現実味を考慮した無難な結果に終わって興ざめ。

チャンプ継いでねーし。

ファイナルと同じはずなのにこの温度差は何なんだ。

よく考えたらあの彼女も相当性格悪いな。

アパートで騒音出して苦情伝えてもまた音出すとか。

ロッキーの老後を描いている場面はよかったです。 

ええ単にロッキーが好きなだけです。

 

話は戻りまして「ロッキー・ザ・ファイナル」ですが、これは最高に熱くなれる映画でした。

ロッキーの引退後の生活を中心とした周囲の人間関係の描き方もよかったです。

小津安二郎の「東京物語」を思い起こさせるような家族の存在の重苦しさが表れていました。

でもそれでしんみり終わるんじゃなく信念を貫き周りの人間すら変えていきます。

もう年齢的にリアリティがないだとかそんなことは関係ないんです。

ロッキーが逆境に負けず熱い言葉を放ち、特訓をしてリングに立つ。

「れつげっれでぃとぅらんぼーーーーおぅ!!!!」

「うおおおおおおお!!!!」

それからはもう拳と拳のぶつかり合い。

そこには本物の試合があって、血が流れていて痛みがありました。

観ているだけで苦しいのに二人は戦い続けます。

その原動力はただ信念とプライド。

自らを信じて行動する姿には説得力があるんです。

その熱い激情のうねりに圧倒され高揚感に痺れるような終わり方でした。

黒澤明監督の言葉で「カツ丼の上にビフテキとウナギを乗せたような映画を作る」というものがあるそうですが、それを体現したような作品です。

これこそ王道。

それが映画の真骨頂ってなもんです。

 

コンピューター対戦を劇中劇的な扱いにすることでその一段手前、僕ら側からはスクリーンの向こうのロッキーがまるで本物のように感じるという効果もあったのかもしれません。

相手のチャンプのかませ犬感はちょっとかわいそうだったかな(笑)

 

 

ところでなぜ小津安二郎黒澤明の名前を出したかというと、上で述べたように共通項を感じるということがあったからでもあるのですが、それは僕の日本映画の価値観がそこで固定されたままだからなのです。

ロッキーを観終わった後「かつての日本映画はこうであっただろう。果たして今の日本映画でこんな作品があるのだろうか」ということを考えました。

映画自体全然詳しくありませんし特に最近の邦画はほとんど観ません。

なので、もしこんなに熱くなれるような邦画があれば誰か教えていただきたいです。

 

 

別の話ですがそろそろ父の日も来ることですし、父親にロッキーのDVDボックスをプレゼントするというのはどうでしょうか。

僕はあげようと思います^^