前回一言だけ触れましたけど国立新美術館でルネ・マグリット展を観てきました。
むしろそれがメインです。
とーっても良かったです!
僕は元々マグリットの作品が好きなので原画を観れたって事も純粋に嬉しいです。
ですがやはりその世界観をじっくりと感じる事ができたのが良かったです。
ただシュールレアリスムや現代芸術の展示に行くと、他の来場者達の中から
「何これ、わかんない」って言葉をよく耳にします。
芸術作品の見方がわからないだって?ならば僕が教えてしんぜましょう!
「呪い」
これはとある少年の話です。
好きだった女の子が自分の親友(男)と手をつないで歩いているのを見てしまった。
「ふん!あいつらなんか知らねーや!石にでもつまずいてしまえ!」
と呪いの言葉を口にしながら河原で寝転んで見上げた空です。滲んでいます。
「ちきしょう・・・幸せになれよ」
甘酸っぱいです。
もしくは
空に浮かぶ雲は私たちの意識上に何らかのイメージを呼び起こします。
人間の持つ認識という能力のなせる業です。
しかし意識しようがしまいがその機能からは逃れる事はできません。太古から受け継がれた解き難い呪いのようです。
言霊信仰につながる物も感じ取れます。
「世紀の伝説」
これは「大は小を兼ねる」という意味です。
こんだけ大きいと椅子の上に椅子を置く事もできるって事を表しています。
椅子の上に椅子とかシュールwwwwwさすがwwww
もしくは
椅子の形をした巨大な石。しかし巨大すぎて座る事はできず椅子としての機能はない。
その上にある木の椅子は通常サイズであるが高い場所にあり座ることはできない。
その為両者は本質的には同じ存在になっている。
いや、もし石の椅子が通常サイズだった場合には?
タイトルから想像したなら?石の椅子が何か歴史的なモニュメントの様にも思えます。
「禁じられた世界」
これはセクシーすぎてお子ちゃまには禁止♡って意味です。
もしくは
横たわっている人魚。その手には一輪のバラ。
もちろん水中なのでバラは咲いているはずもない。
ではそのバラはどこで手に入れたのか?
地上で、誰かから贈られたのではないでしょうか。
バラは愛情を示す花です。
そして彼女はその人の事を想って幸せな時間にまどろんでいるようです。
しかし別世界の住人同士それは禁断の愛となるでしょう。
いいえ、それもまた不確かな事です。彼女の意識は彼女の物でありそこに踏み込む事は私たちには許されていません。
「禁じられた世界」とは観る者にとっての警告かもしれません。
「狂気について瞑想する人物」
うーわ、これは危ない!こんな人に近づいちゃダメ!
触らぬ神に祟りなし!
しかし彼は何を見ているのでしょう?そして何を考えているのでしょう?
そう思っている内に気付くでしょう。
この作品を観る者が狂気について瞑想している事を。
何それこわい。
「これはチーズである」
「絵に描いた餅」という日本のことわざからインスパイアされ(以下略)
以上の作品からわかる事はマグリットはことわざが好きだったって事です。
んな訳ない。まあ勝手に解釈したらいいじゃん!って事です。
こんなバカな事言う人間もいるのだからもっと気楽にいきましょうよ。
当然ながらこれらは全て今とは違う時代、文化、言葉の中で創り出された作品です。
そのため作者の意図を完全に理解する事は困難であると思います。
(もし同時代であっても親しくても他者を理解する事はできないのだから!)
なので何か「正しい」意味があると考えるのではなく
自分がどう思ったか、感じたかを素直な感想にすればいいのです。
芸術作品を観る事は自分を観る事です。
東京では6月29日で終了していて、次回は京都です。
京都で観れたら最高だな!旅行でもしようかな。灯籠がマグリットの作品のイメージと重なって異次元な感じになるかも。京都とマグリットは何となく相性がいいような気がします。(行った事ないけど)
超有名作品は言及しないでおきました。
自分の想像力の翼を広げましょう!