日本の伝統的知的エンタメ「講談」で北里柴三郎を知る
夜更かししながらラジオを聴いていると日本の話芸「講談」というものを放送していました。
そして内容は新千円札の顔ともなった「北里柴三郎」についてでした。
初めて聴きましたがこれがとても面白い内容でした。
落語とは違い歴史、事実を述べていくのですが引き込まれるように聴けました。
北里柴三郎氏の功績、人物像にドラマを感じる内容でした。
こんなすごい人お札になるのも納得です。新札はまだ手にしていませんが尊敬と感謝の気持ちで眺めることでしょう。
そして「講談」自体にもすごい力を感じました。
昔の人は歴史、偉人をエンターテイメントとして扱っていたということですね。
今でもドキュメンタリー、再現番組等がありますがそこに繋がるような感じでしょうか。
しかし講談師は言葉だけで勝負しています。そこがかっこいい。
今週までしか聴けないのでぜひ聴いてみてください。
夏に似合う曲(80年代編)
夏です。特に何もしてないけど楽しい!!
そして音楽が合いますね。
今回は80年代邦楽でまとめました。
野田テレサ "Tropical Love"
ジャパニーズレゲエ・ラヴァーズロックの隠れた(?)名曲。
甘い曲調と歌詞が最高!
カバーもされています。
岡崎友紀「ジャマイカン・アフェアー」Yuki Okazaki - JAMAICAN AFFAIR (Japanese Reggae,1980)ジャパニーズ・レゲエの名曲 - YouTube
野口五郎「クール・キャット」
西城秀樹と並びアイドルのイメージしかなかったですが音楽性がめちゃくちゃ高い。(西城秀樹もめちゃかっこいいシンガー)
Kool & The Gang "Summer Madness"くらいの清涼感。
両方暑い日に聴くと飛びそうになる感じがたまりません。
村田由美「乾風」
ファンキーな中にオリエンタル、歌謡曲っぽいメロディーがあって聴きやすいです。
カンプーという響きが沖縄の髪型の名前っぽくて好き(何だそりゃ)
英語版もかっこいい!(曲もジャケットも)
Yumi Murata - 乾風 (Special English Version) - YouTube
Sugar 「キラキラSummerメモリー」
タイトルが全てを表している一曲。
可愛さの中に物憂げな声でキラキラとした若い時代の一夏の恋を歌っています。
夏の恋はね〜しょうがないよね〜。(遠い目)
少年隊 「ミッドナイト・ロンリー・ビーチサイド・バンド」
おしゃれ!でも背伸びして大人っぽく振る舞っているような雰囲気がいいです。
少年隊の音楽他にも名曲あって結構好きです。
あがた森魚 「君のことがすきなんだ」
不思議で暗くぎょっとするような曲。
会田綱雄「伝説」という詩を思い起こすような歌詞です。
LAZY 「海を見つめて」
夏と若者の熱い感情が弾けるような曲。
古澤良治郎 「たまには。」
これは全曲夏っぽい!
あとフルアルバムでのアップしかなかったので(笑)
ジャズ、レゲエ、アップテンポ、スロー全部入ってます。
細野晴臣 "Roochoo Gumbo"
沖縄とニューオーリンズをミックスさせた曲。
素晴らしいバランス感覚です。天才。
以上80年代からセレクトしてみました。
他にも山下達郎、角松敏生などシティーポップがまだまだ流行っているようなのでチェックしてみてはいかがでしょうか。
映画「ハート・ロッカー」アメリカが戦争をやめられない理由
「ハート・ロッカー」
もう何年も前に観た映画ですが心に残っている作品です。
初めは"Heart Rocker"なのかと思っていました。
戦争が心揺さぶるものでアメリカがいかに戦争狂なのかということを描いている映画なのかなと。
でも本当は"Hurt Locker"でした。
別の意味に捉えられてしまう日本語表記の弊害でもありますが、僕にとっては単純な予想を裏切るいい結果となっていました。
この言葉の意味は棺桶、極限に追い込まれた状態、戻りたくない場所とのこと。
ボコボコにしてロッカーに閉じ込めるイジメが由来のようです。
中心となる人物は、若く貧しい知的階級ではない白人兵士、エリートで冷徹な黒人兵士、死の危険を顧みない熟練兵士(主人公)です。
この3人を軸にしてストーリーが進みますが、単純な戦争批判でも賛美でもなく様々なタイプのキャラクターをぶつけ合うことによって「なぜアメリカが戦争を続けてしまうのか」の根本原因を炙り出していると思います。
チームとなった3人がお酒を飲んで互いに殴り合うシーンがあります。
年齢も人種も性格も違う3人は仲違いもするのですが「痛み」によって団結します。
男の「肩パン」文化ですね。
しかしその団結も真の相互理解ではありませんし状況によってすぐに崩れてしまいます。
若い兵士は戦争を理解しておらず被弾の痛みによって死への恐怖が実体となり帰還を望みます。
黒人兵士は頭では理解しているもののその想像を超えた危険に戦場を恐れてしまいます。
2人にとって戦場は「ハート・ロッカー」戻りたくない場所になるのです。
でも主人公だけは危険な行為を自ら続け危険中毒、戦争ジャンキーのように見えます。
しかし彼は戦場に居たい訳ではなくアメリカにいることが耐えられないのです。
帰国して庭掃除をし、膨大な種類のシリアルを見つめるシーンでそれを表現しています。
(元)妻、子供、安全で豊かな生活。普通の幸せがある人生。しかしそれこそが主人公にとっての「ハート・ロッカー」というわけです。
自分を見つめることの苦しみ、達成感への渇望、生きている実感が欲しいという感じでしょうか。
深く理解していないから、利己的だから、理想があるから、平穏な日常に耐えられないから。
アメリカにはあらゆる人間の層があり、そのままでは団結は困難なのです。
それは"United States"という国名にも表れているのではないでしょうか。
アメリカは州によって法律も文化も違うかなり多様性のある国だとのことです。
もはや小さい国の集まりと言ってもいいのかもしれません。
そんな国、国民が団結するための「痛み」が戦争なのではないでしょうか。
ろくに考えもせずに始める者もいれば、利益によって始める者もいる。
一つの理由ではなく多くの理由があって戦争に参加するのですが、戦っている最中に各個人の理由などは関係なく団結することができる、逆に言うと何か共通の敵と戦っていなければアメリカはバラバラになってしまうのではないのでしょうか。
そもそもが南北に分かれて戦ってできた国ですからね。
現在の大統領選候補のトランプさんはアメリカ優先主義によって戦争をやめようとしている人です。
この理論からいくと戦争をやめたら団結が無くなりそうな感じですが、トランプさんは排外主義を掲げているので外側に敵を作り出すことができています。
そこに「戦い」を生み出しているから団結、支持を集められているのではないでしょうか。
対国家間の戦争を別の形に置き換えたというわけです。
ただし前回は自分が分断の元になってしまったわけですが。
アメリカが戦争を続けるにせよやめるにせよ、団結することが困難なアメリカはこれからも何らかの形で「戦い」を続けていくのでしょう。
台湾地震でつながりを感じた
台湾で大きい地震がありましたね。
実家のある沖縄にも津波警報が出ていました。
沖縄の人は気にし無さそうだなと思ったけど避難する人が多かったようです。
よかった。
まあ渋滞したみたいなのでそこは今後の課題かなと思います。
台湾は日本で震災がある度に多額の支援金を送ってくれる国です。
なので僕も返さなくてはと思い寄付しました。
と言っても言っても3千円ですが。
また寄付するし!(笑)
台湾には友達が2人いるので心配でLINEをしたのですが、友人たちのいる場所は被害の大きいところから離れているようなので無事でした。
今年は台湾に行くからね!
その後アメリカの友達から僕のところに「地震大丈夫だった?」とDMが来ました。
大阪は遠いのにざっくりした認識だなあ(笑)
でも思い出してくれて、心配してくれて嬉しかったです。
今年も来るみたいなので楽しみ。
なんかいろんな国の人と連絡しててインターナショナルな雰囲気出してますけど、海外行ったことは一度もありません(笑)
英語もほぼ話せないので勉強でもするか。でもほとんど使い道ないんですけどね。
友人と深い話できるようになるのはいいな。
変な話ですが今回の地震をきっかけに、日本にいてもいろんな地域、国、人と繋がっていることを感じました。
津波警報とか地震の影響だってあるし、その後経済問題もあるだろうしね。
そして僕みたいな小市民単位でも国境、言語を超えてつながっています。
とてもいい時代だな。
だからこそ維持、発展にはさらなる努力が必要ですね。
「木綿のハンカチーフ」名曲だけど
相変わらず昔の日本の曲を聴いていますが、数ある名曲の中でも「木綿のハンカチーフ」は今でも人気があるようです。
男女問わずいろんな人がカバーしていますが、僕は平尾昌晃の「ディスコ・トレイン」というアルバムに入っているバージョンが好きです。
でも「木綿のハンカチーフ」は上がっていないので聴けません。残念!
最初は普通にいい曲だなと思って聴いていました。
僕も上京しているので共感して沁み入る部分もあります。
ただ、しばらく歌詞を味わいながら聴いていると引っかかるようになりました。
この曲は基本的には、都会に染まって変わっていく男性に忘れられてしまう純朴な女性を哀しく描いていると思います。
女性に同情的な人が多いのでは無いでしょうか。
でも男性は女性のことを気にして、喜んでもらえるようなことを考えています。
それなのに女性側の歌い出しがいつも「いいえ」とそれを拒否することから始まります。
良かれと思ってやってるのに否定され続けるのはきついぞ…
そして最後は涙を拭うハンカチーフが欲しいということによって傷つけられたということを突きつけます。
これはマジできつい。
「やってあげたんだから喜ぶことが当然だろ」とは思いません。それは押しつけになってしまいますし、曲が進むほどに男性側の空回りが強調されていきます。
でもそれは男性側の気持ちを踏み躙っていることでもあるのでは無いでしょうか。
正直そんな態度を取り続けられたら冷めていくのもしょうがないと思う。
変化が受け入れられないということですでにこの二人の関係は終わることが確定していたのです。
これはどちらかが悪いということではありません。
お互いの価値観、環境の違いによって離れてしまう両方に心を馳せることによってどうしようもない状況や切なさを感じるべき曲なのでは無いでしょうか。
という風に思うようになりました。
そんなんわかってるわ!常識だろ!という共通認識がすでにあったらすいません…
2023年に観た映画
去年観た映画の感想です。去年だけど1月中ならまだセーフでしょ!!というわけで書きました。
"NOPE"
宇宙人(生物)襲来、家族の再生、とほぼ「サイン」と内容がかぶっていますが違うところはこっちの方は高評価ということです。
「サイン」面白いのに・・・。
金田バイクのスライドは笑ってしまった。
映像作品において最も引用されているシーンかもしれません。
ぶつ切りに差し込まれるチンパンジーのエピソードは不穏で恐ろしく全体の緊張感を高めていると思います。
そしてそれがこのUFO事件とどう関係しているのかというのは映画のストーリーを超えたところでも作用しているのではないでしょうか。
サインはいい映画!
「生きる LIVING」
ぶっちゃけ単にイギリスを舞台に翻訳しただけです。
と言ってもその翻訳の緻密さはさすがと言うべき。イギリスの雰囲気とばっちり合っています。当のイギリス人はどう感じるのでしょうか。
恋愛要素の追加以外特に変わっている部分はありませんが、根底にある人間の心の熱さは国を超えて伝わることでしょう。
いかに原作が普遍的、完成されているかということです。
それでも原作を知らない世代、国の人たちがこの作品の魂に触れられたというのは良いことだなと思います。
もっと黒澤映画が観られるといいな。
もちろんこれ自体もいい作品です!
「65/シックスティ・ファイブ」
「もし恐竜絶滅の瞬間に人類が居合わせたら」を形にした映画。
どうやったら居合わせられるのかというのは「遠い昔、はるか彼方の銀河系で」ということにしています。
それでアダム?
出てくる恐竜がなんか陰湿でキモいです。サム・ライミ感あるかも(笑)
この映画で少女にイラつくというのはよくある感想かもしれませんが、そんな人は想像力が無いですね。
9歳で、コールドスリープから目覚めたばかりで状況がわからず、かつ言葉が通じないということを理解していない。
そういうことが想像できると映画はもっと楽しめるのです。
ただ主人公(アダム)の娘が実はアレだったということがわかる部分はもっと後にすべきでした。
少女の親がアレだったということで「嘘つき」と言われている(多分)場面で判明した方が良かったのではないでしょうか。
最後のシーンで人類、地球、宇宙の歴史を想像すると壮大なロマンがあって、細かいことはどうでもいいなと思わせてくれる作品でした。(なんだその感想)
"THE BATMAN"
これは面白かった!
暗くて荒々しいところがいいですね。なんならダークナイトより好き。
若いブルースのエモっぽい(「エモい」ではないです」)厨二感にバットマンの成長過程を感じることができます。
リドラー、ペンギン、キャットウーマンとおなじみのキャラも出てきます。
というか一気に出しすぎな感じもありますし、キャットウーマンはハル・ベリーを踏襲し過ぎにも思えますが可愛いのでOK。
未練タラタラのブルースが最高!
途中のシーンで、あれ?めっちゃ黒澤明の「天国と地獄」っぽい!てか台詞なんかそのまんまじゃん。これは引用してるな。と思って検索したらやっぱりしていました。
マット・リーブス監督『ザ・バットマン』に取り入れた、黒澤明監督『天国と地獄』要素 | ORICON NEWS
リドラーのビジュアルにもちょっと取り入れてると思います。
「天国と地獄」ではサングラスですが。
そのサングラスを使った演出がすごいシーンがあるので是非「天国と地獄」を観て欲しいです。闇に潜む犯人の表現が素晴らしいです。
その「闇」をよく取り込んでいるのがこの"THE BATMAN"だと思います。
冒頭の通行人をいきなり殴るというやつは海外のSNSで実際にある忌むべき流行です。暴力、貧困、憎悪の連鎖という現代の闇と連動していて、フィクションの中に実際の世界を描いているのです。
引用元作品の形だけじゃない、エッセンスを理解しているところが庵野監督との違いかなと思います。(唐突なシンシリーズディス)
「ロスト・エモーション」
感情なんてない方が世界は平和になるよねという発想を未来世界に落とし込んだSF作品。
というわけで感情の無い世界を描いていくわけですが、何故感情に訴えかけるような綺麗な食事なんだろうとか結構突っ込みどころはありますが、敢えてそういうノイズを入れることによって観る側の感情、思考を引き立てていることになっているかもしれません。だとしたら上手いね。
そこでは当然恋愛感情すら禁止されています。主人公二人の恋愛はどういう結末になるのか。ロミオとジュリエットモチーフな所は分かりやすいです。
果たしてこれはハッピーエンドなのかバッドエンドなのかそこは観た人によって変わる部分でしょう。
というかこの感情抑圧的な社会ってすでに日本で実現してるじゃん。同じようなことを感じる国の人が作ったんだろうか。イメージ的に北欧の人なんかな?と思って調べるとなんとびっくりロケ地は日本とのことでした。(ちなみに監督はアメリカ人)
もはや日本そのものやん・・・。
改めて考えると個人を認識するゲートは駅の改札っぽい。
ああいうのを日本で見て発想を得たんだろうか。やたらご飯は美味いし。そういや原爆も落とされたしなあ。
設定自体はガタカとかディストピア物ではよくある感じですが、日本社会により接近しているという点で興味深い作品です。
というわけで日本の状況と重ね合わせて観ると日本社会にとって何が問題なのか、何が必要なのかを考えることができるのではないでしょうか。
僕も恋愛してないしな!(ぐはあ)
SFはIFであり未来への備えなのです。
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」
これはザ・エンターテイメント!という感じで細かいことを批評する映画ではありません。
観てスカッとするか面白いかどうか。それだけで十分な作品であり、その点では素晴らしい出来栄えでしょう。
僕はこのゲームをしたことがほぼないのですが観てて十分楽しめました。
親子でゲームして観るとすごくいいんでしょうね。
直前に(何度目かわからない)「スターウォーズEP1 ファントムメナス」を観たのですがストーリー構成がかなり似ていました。
構造的にはよくある映画の作りで安定しています。
個人的にはマリオブラザーズのCM曲がテーマソングを元にしたラップだったのが"Cocoa Brovaz - Super Brooklyn"を回収している感じがして良かったです。
原作からの時を経たアンサーだ!みたいに感じました。
他にも「ブレット・トレイン」「デッド・ドント・ダイ」"LAMB" "TENET"等いくつか観ましたが今回はこんな感じで。
やっぱりSF多いな。
今年はもっと多くいろんなジャンルを観るぞ!