今日新宿ピカデリーにて「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を2Dで観ました。
僕は昔スター・ウォーズオタクでしたがここ数年は距離を置いていました。
それでもさすがに新作ということで、冷めかけていたと思っていた熱がまた高まってくるのを感じていました。
しかし落ち着いて観たかったこともあり公開日から遅れること1か月経った本日1月22日に観に行ってきました。
平日でもありましたので思惑通り人も少なく落ち着いて見ることができました。
そして僕はこの映画を観て3回泣きました。
以下感想のようなものを書きます。
これから観るという方は読まないでください。
観た方は特に得られるものはないということを念頭に置いて読んでください。
僕が1回目に泣いたのはレイアとハン・ソロの再会シーンでした。
長年会わなくなっていたようですが様々な偶然が重なって対面した二人。
偶然?いいえそれはフォースの導きなのです。きっとね。
年齢を重ねたレイアは美しかった。
僕は昔からレイアを綺麗だと思っていましたし好きでした。
そこに賛同してくれる人はあまりいませんね(笑)
友人の評価はイマイチでもShe's so cute.
あと「エイリアン」のリプリーも好き。
強い女性が好きなんですな。
二人の再会シーンでのC-3POのいつも通りの間の悪さには笑ってしまいました。
そしてチューイとファルコン号。
旧シリーズの要素が揃うことになったシーン。
感動を強調するような演出はありませんでしたが、それが逆にこれまでの二人が生きてきた日々への想像を掻き立てることとなって泣きました。
2回目はレイアとハン・ソロがハグしあうシーン。
もうこの二人がいるってだけでいいんだ。
思い出はいつでも美しい。
そして3回目に泣いたのはこの映画の出来に対してです。
旧シリーズの要素にファンとして喜びを感じましたが、肝心の新しいエピソードを構成する全てにおいて許容することができませんでした。
映画を観終わった時の心境を一言で言い表すと「ショック」でした。
この事実とどう向き合っていいのかわからず困惑しています。
公開前に高いテンションで待ち望んでいることを発言している人たちを僕は少し冷やかに見ていました。
面白くなかった場合のためにあまり期待していないようにしていた部分があったのです。
そうして冷静さを保つように努めていたにもかかわらず現在その結果に打ちのめされています。
冷静と情熱の間なんてありませんでした。
結局期待していたんですね。
ツンデレでした。
ツンツンしている内にフラれてデレられなかった。
そんな感じです。
しかも相手はたくさんの人からモテモテになっちゃってね。
好評らしいですよ。
あれはスター・ウォーズという名前のスター・ウォーズではない何か別のものではないのか?
しかしそれはカップ焼きそばが焼いていないというツッコミが無粋なものであるのと同じなのかもしれません。
まるで悪い夢を見ているような気持ちになりました。
映画館から出てもぼんやりと頭が麻痺したような感覚になり、このままゴールデン街で飲み明かしてしまおうかと思いましたがこれは良くない酒だと思いとどまり駅に向かいました。
このまま飲んでしまえば朝まで飲み潰れることは確実であり、隣の席から「スター・ウォーズよかったね^^」なんて声が聞こえた時には「なめるんじゃねえぞ、俺は12の星で死刑が決まっているんだ」と絡んだ挙句ボコボコに返り討ちにされ歌舞伎町のゴミ置場でカラスにつつかれていたことでしょう。
腕は斬り落とされたくないものです。
映画は公開前にスポンサーや関係者だけで試写をして、そこで評価が悪ければ撮り直すことがあるそうです。
それは今回なかったのか?あったとしたら関係者は何も言わなかったのか?みんな本当に納得してるの?
しかしそんなことをいくら考えても、これは試写なんかではなく正式なスター・ウォーズの新作として公開された作品なんだという現実しかありません。
その残酷な当たり前の事実に気付いた時に3回目の涙を流しました。
泣きながらパン買って帰ったよ(笑)
公開前から予告編などで観ていたBB-8のデザインが可愛さを狙いすぎててあざといとか、レイのスピーダーが大き過ぎるだとかは思っていました。
ランドスピーダーを横にしたようなあのサイズ。
その割に一人乗りだし荷物もほとんど載せられないし。
BB-8の形状は絶対動き回りにくい。
でもキャラや細かい設定に対してツッコむことは旧三部作でもありますよ。
「最高の戦士のクローンだけど全弾外す」
ただそれはファンが笑って話すことなんですね。
あれおかしいよな〜(笑)とかって。
作品全体としては愛しているからできることなんです。
星野源の歌のように髪の毛の匂いを嗅ぎあってくさいなあってふざけあったりするようなもんなんです。
細かい事で作品の素晴らしさが損なわれる事は一切無いほどの輝きを放っているのです。
でも今回はダメでした。
嫌いな人の匂いだから嫌悪感しかないみたいな。
嫌いな人から石鹸の爽やかな香りがしたらその石鹸すら嫌いになるみたいな。
観ながら心の中でツッコミまくりました。
フィンが兵士の訓練を受けていたくせに動きが悪いこと。
お前訓練中相当怒られただろ。
カイロ・レンがダース・ベイダーを崇拝することも解せない。
ベイダー卿は光明面に寝返ったんだよ?遺志継ぐならジェダイになれよ。
てかアナキンが霊体で出てきて説得したらいいじゃないですか。
「お前悪いことやめとけよ」って。
あとレイいきなり強すぎ。修行とか意味ないんですか?
てかジェダイとしては歳取りすぎなはずじゃろがい。
いやカイロ・レンが弱すぎなのか?
EP1〜3ですら思わなかったキャストへの不満を感じます。
特にカイロ・レン。
お前じゃない感半端じゃない。
若き日のスネイプ先生かよ。
他にもツッコミどころは数知れず。
全体的にハリーポッターぽかったー。(←響きが気に入った)
しかしそれらは細かいことであって本来どうでもいいんです。
スター・ウォーズの世界を形成する物語自体。
その終盤に起きた決定的な展開。
あれだけは受け入れられない。
ネタバレ嫌いだから書かないけどあれは無理だ。
あの後回収されたとしても無理だー。
回収したって「実はドッキリでした。大〜成〜功〜!」みたいなノリになるでしょ。
スター・ウォーズは「新たなる希望」「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」が本編でありEP1〜3はそこに繋がる歴史の説明を果たす補足作品であると捉えていました。
もうすでにスター・ウォーズという物語は完結していたのかもしれません。
今回の「フォースの覚醒」は完全にその調和を乱す暗黒面の力でした。
これから残された2作品でスター・ウォーズの魂は救済されるのでしょうか。