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18世紀ロンドンのコーヒーは苦そう「コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史」感想

「コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史」

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コーヒーの歴史について知っておこうと思って本を読みました。

でも読んでみるとコーヒーはあまり関係がなく、コーヒーが飲める場所「コーヒー・ハウス」を中心にした視点から18世紀イギリスの当時の状況を知る事ができるという本でした。

これは予想外。

しかもいい事はあまり書かれておらず、18世紀の不潔で陰鬱でペテン師や病気のはびこるイギリスのイメージを更に強くするものでした。

当時を舞台にした映画や昔の絵画(特に銅版画)などで見る中世のイギリスというのは大体そのような印象でした。

逆に同時期の江戸は清潔で、秩序があるというような印象を創作物、記録を見て感じていました。

アメリカの学者スーザン・B・ハンレーという人も江戸時代の日本を西洋と比べても文化的で幸福な国だという風に驚きを持って捉えていたようです。

生まれる国を選ぶとしたら裕福ならイギリス貴族、平民なら日本と言っていたとか。

 

この本にも載っていたのですが「ジン横丁」という風刺画があります。

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人々が飲酒にふけり堕落するという当時の状況を描いたものです。

昔の生活は苦しかったからこうやって逃避していたのでしょう。

でもこちらは逆に今の日本が陥っていないか?と思えてなりません。

最近日本の一部で缶チューハイの「ストロングゼロ」をもてはやす風潮があります。

単純に言って安く酔えるからです。

その背景には経済的な不安、将来への悲観があるのではないかと疑ってしまいます。

酔うためにお酒は飲んではいけないなと僕は思います。

酔ったら大体失敗しますからね。

自分がそうなるからなんですけど・・・。

 

ええい過去なんて振り返っちゃダメだ!(笑) 

昔より今の方が絶対に良いって言えるように生きていこうと思います。

(ってこれは本の感想なのか?)

 

コーヒー・ハウス (講談社学術文庫)

コーヒー・ハウス (講談社学術文庫)

 

 

江戸時代の遺産―庶民の生活文化 (中公叢書)

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